2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉という扉 2018.03.29

作品を作ることこれが自分の人生の仕事だと、いつの頃からかそう思うようになった。作品には名前をつける。時には文章や、短い詩のようなものを添える時もある。言葉は、私と演者、作品と観客を繋いでくれる、扉のようなものだと思う。自分にとって、作品を…

循環する問い 2018.03.22

大切な場所がある。大阪駅から歩いて15分ほどの場所にある、iTohen(いとへん)という場所。 2006年から4年ほどアルバイトをさせてもらっていた。大学を卒業して、もう一度他大学に入学することになり、求人誌を見ながら「いろんな人に出会える場所で働きたい…

霧の中で 2018.03.15

2010年10月から2011年9月まで、夫と一緒に、ドイツのベルリンに住んだ。2度目の大学を卒業する頃「海外で活動したい」という思いが強くなり、卒業した年にワーキングホリデービザを取り渡独。スタジオを借りて稽古したりレッスンを受けたり、美術館やギャラ…

水やりをする人 2018.03.08

小学5年生の時、私は学校に行っていなかった。いわゆる不登校である。 時間の感覚って不思議なもので(大人になって小学校の時の机や椅子を見て、すごく小さく感じるように)、今となっては一体どれくらい学校に行っていなかったのかも思い出せない。 担任の…

忘れるための重なり 2018.03.01

いま、ここで、どうなるのか。どうするのか。毎日、そんなことを考えている。 6歳からクラシックバレエを習っていた。初めて発表会で踊ったのは「おもちゃの兵隊さん」と「おもちゃのチャチャチャ」。踊るのは好きだったけど、恥ずかしさと緊張で、いつも仏…

形のない比喩 2018.02.22

「息を合わせる」という言葉がある。 例えば、誰かと踊る時に、お互いを意識し合いながら、タイミングを合わせたりずらしたりして踊るということ。音楽を演奏したり、言葉を話す時、そして普段の生活の中にも通じている、からだと言葉。 同じ流れやリズムを…

ぽかーんとしたからだ 2018.02.15

からだって、建物みたいだなあと思う。骨組みとはよく言ったもので、例えば立ち上がった時、足の裏が一番底辺にあって、二本の足は股関節から骨盤を拠点に一本の背骨となり、そのてっぺんに頭が乗っかかる。 私の足の大きさは23.5センチ。二つの足の裏で自重…

近くにあって遠い、仄かに気になる存在 2018.02.08

近くにあって遠い、仄かに気になる存在。それが私にとっての「言葉」である。 大学生の頃から、ダンス作品をつくるようになった。それは、まだ形になっていない、けむりのような思考や想像を言語・身体化し、ダンサー、舞台美術家、音楽家、舞台のスタッフな…